バス釣りで使うナイロンライン
この記事では私が前職で釣り具店スタッフとして勤務していた際に、ライン担当をしていた頃の経験を基に【ナイロンライン】について解説していきます。
それでは皆さんにお聞きしますが、『ナイロンラインを使っていますか?』
普段から使っている人も、あまり使っていない人も、ナイロンラインがどんなラインなのか?その特徴を知ることでライン選びの選択肢が広がり実釣にも活かせるでしょう。
ナイロンラインの特徴・メリットとデメリットとは?
まずはじめに、ナイロンラインのメリットとデメリットを挙げていきます。
【メリット】
★しなやか・柔らかい
★伸びる(クッション性が高い)
★比重が低い
★安価
★扱いやすい・トラブルが少ない(ビギナー向け)
★リールの馴染みが良い
★引っ張り強度・結節強度が高い
【デメリット】
▲伸びる(感度が低い)
▲劣化が早い
▲摩擦に弱い(根ズレに弱い)
ナイロンラインのメリット
上で挙げたメリットを解説していきますので、どんな釣りに向いているのかを考えながら読んでいくと自分の釣り方やタックルに落とし込むことが出来るでしょう。
しなやか・伸びる・扱いやすい
ナイロンラインは他のラインと比べて、しなやかで扱いやすいので硬めのラインの扱いに慣れていないビギナーの方におススメです。
ナイロンラインは伸びるから嫌いだという方もいると思いますが【伸びる=クッション性の高さ】に繋がっています。
釣りをする際にクッション性が高いことで得られるメリットは【アタリがあった際に魚に違和感を与えにくい】【魚が吸い込みやすくなりノリが良くなる】【アワセ切れの減少】等です。
こういったメリットを考えると、巻きモノの釣りにも向いていることが分かりますね!
比重
ナイロンラインの【比重は1.14です(水が1.00)】【フロロカーボンは1.78】なので、ナイロンラインがフロロカーボンラインに比べて比重が低い事が分かります。
比重が低いという事はゆっくり沈むのでこれもナイロンラインの扱いやすさに繋がります。意図しないラインの沈みが無いのでルアーをコントロールしやすくもなります。
また、この比重が低いという特性がトップウォーター等の釣りに向いている事が分かるでしょう。
リールの馴染みが良い
ナイロンラインは柔らかいので、リールにラインを巻いた際に馴染みが良いです。これはライントラブルの減少にも繋がります。
フロロカーボンのような硬めのラインはナイロンラインと比べるとリールへの馴染みが悪く、強めのテンションを掛けた状態でラインを巻く必要があり、フロロカーボンラインで軽いルアーを使用した際にトラブルが多いのはこの為です。
こういった点でもストレスが少ないのがナイロンラインのメリットと言えます。
安価
ナイロンラインは他のラインと比べ、とても安価で購入できるのも特徴でブラックバス用なら1,000円以下で購入できるものも多く、釣り人にはリーズナブルな価格のラインはもとても有難いですよね。
引っ張り強度・結節強度が高い
ナイロンラインは、フロロカーボンラインと比べ、直線引っ張り強度が高く、結節強度(結んだ時)の強度が高いのがメリットです。
これほどメリットがたくさんあるのに、ナイロンラインを使わないのはもったいないですよね!?
ナイロンラインのデメリット
伸びる(感度が低い)
『ナイロンラインは使わない!』
という方の多くは【ナイロンライン=伸びる=感度が低い】という事をデメリットとしてとらえているのではないでしょうか?
上記した通りナイロンラインのメリットでもある【伸びる】という特徴は、デメリットにもなってしまいます。
アタリがあった際に、それが魚にとって違和感にならずに魚のキャッチ率を上げてくれる一方で、釣り人にとってはラインが伸びることで感度の低下に繋がってしまいます…
ライン自体が伸びることをメリットとして活かすか、デメリットとして捉えるかはナイロンラインを使う釣り人の考え方次第で変わります。
劣化が早い
ナイロンラインは他のラインと比べ吸水性が高いラインです。ラインが水を吸ってしまうのでその影響で他のラインより劣化のスピードが速くなってしまいます。
また、紫外線にも弱い性質を持つので、例え水につけていなくても釣り場にタックルを持って行ってラインに紫外線に当たてば劣化が進みます。
吸水の劣化と、紫外線の劣化の影響でナイロンラインの劣化のスピードは他のラインに比べて早くなってしまいます…
摩擦に弱い(根ズレに弱い)
ナイロンライン自体は摩擦に弱い性質を持っているのでストラクチャー周りの釣りには向いていません。岩や木の枝にラインが擦れる事でライン表面が柔らかく傷が入りやすい特徴があります。
一方で、メリットにも挙げたようにナイロンラインは引っ張り強度・結節強度が高いので使用するシチュエーションを考えることが大切だと言えます。
まとめ
ナイロンラインの特徴は理解して頂けたでしょうか?
分かりやすいように度々フロロカーボンラインとの比較をして解説しましたが、ナイロンにしてもフロロにしてもどちらもメリット・デメリットがあるので釣り方や釣り場のシチュエーションに合わせたタックルのバランスの一部としてベストなラインを選択することが大切です。
ラインの特徴を理解することで釣りの引き出しを増やしていきましょう!
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